供述調書

供述調書の在り方

 供述調書は本来どうあるべきか及び何が真実であるかの判断について正しい知見がないと、裁判で通用する供述調書を作成することはできない。したがって、これらについて認識を深めるものでなければ、取調べ対象者の供述とは無関係に取調官の都合の良い文章にすればよいという誤まった危険性が生じてくるように思われる。

供述調書の作成目的と供述調書が備えるべき真実性

 供述調書は刑事訴訟のおける証拠として使用するために作成するものである。そして、刑事訴訟の目的は真実を明らかにすることである。

取調べの在り方

 良い取調べを行わなければ良い供述調書を作成することはできない。良い取調べとは取調べの精神に導かれた取調べである。取調べの精神とは何か?①「真実を追求する熱意」と②「真実に対しては常に首を垂れる、真実に謙虚な心」である。熱意を持って真実の記憶供述を求め、常に真実を基準として取調べを行うことで始めて、相手から真実の供述を引き出すことができる。取調官は、全身全霊をかけ最善を尽くしてその困難を克服し、対象者からその記憶にとどめられた過去の事実を正確に引き出して、証拠化しなければならない。

取調べの位置付け

 取調べの真価を問われるのは、起訴され、裁判の中で取り調べで得た供述が証拠として顕出され、事実認定に供される場面においてである。いざ起訴されたときに、その供述が公判に耐える価値を有するものか否かということが決定的に重要である。いざ証人尋問や被告人質問の過程等で公判に顕出されたときに、証明力を否定されたり任意性を否定されたりしたのでは意味がない。その意味で、取調べは供述証拠を得るというだけではなく公判に耐える任意性及び信用性の認められる供述証書を有しているのである。特に、公判についての意識が乏しくなりがちな警察官は、このことを常に認識してもらいたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です