どのような思考過程を経れば、より正確に適切な過失の認定を行うことができるのでしょうか?
結果から時間を遡って原因を解明するという考え方であり、すべての交通事故は、過去に起こった出来事ですので、未来にいる我々は、このような視点で事故を見直すことができます。つまり、時間を事故直前まで遡らせ、あの時「すべき」だったことを心の中に思い描き、もう一度同じ場面に時間を戻らせたら、それが「できた」かどうかを考えるのです。よって事故を捜査する方も運転者と同じ目線で事故が発生するまでの状況を考えることが極めて重要です。
①なぜ事故が起きたのか
(事故原因の解明)
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②事故を防ぐためにはどうすべきだったのか
(結果回避義務の認定)
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そのような回避処置を講じることはできたか
(結果回避可能性の解明)
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③事故当時、運転者が結果発生を予見すべきであったか
(結果予見義務の認定)
↓
事故当時、運転者が結果発生を予見できたか
(結果予見可能性の解明)